昭和33年、創業者三田善右衛門 ガソリンスタンド開業。
現交差点に50坪余りのスペースで開業、仕入先は㈱亀井商店盛岡支店様。
構内は砂利敷、事務所は木造であった。
地下タンクはまだ無く、ポータブル計量機でのスタートであった。当時花巻に於いては、5軒目のガソリンスタンドであった。
昭和36年、改装。
本格的なガソリンスタンドとして出発。
敷地も200坪程に拡張。
地下タンク10kl×1本を埋設し、コンクリート舗装となった。その年創業者は新装なったスタンドの完成と時を同じくして急逝。創業わずか3年目のことであった。
昭和39年、プロパンガス営業開始。
それまでの石油(灯油)コンロに代わり、プロパンガスが家庭用燃料としての主役の座を占めるようになった。
それに伴い、当時の亀井商店様のお力添えを得て、プロパンガスの商売を開始した。
昭和43年、第2次改装。
開業10年目にして、折から目覚しい生長を遂げつつあるモータリゼーションの波に呼応して、ガソリンスタンドの拡張改装を行う。地下タンク10kl×1本を増設。
チューンナップ室(整備室)を完備して、一度に2台の整備作業が出来るようにした。
総面積304坪、総工費760万円であった。
当時、私は大学4年生で茨城県日立市より、毎週土日に帰省し、設計打ち合わせから施工に至まで詳細な打合せを行ったことを思い出す。
昭和46年6月、法人化
有限会社三田商会 代表取締役 三田照子。
昭和48年 第3次改装
長男が生れたのを期に、裏の自宅を取り壊し、敷地を全面スタンドに改装。
門型洗車機をいち早く導入し、洗車を商品化すると同時に差別化を計った。
その後、キャノピーを設置、POS方式を導入。
昭和62年6月、代表取締役 三田望就任
平成3年8月、ガソリンスタンド全面改装。
ガソリンスタンドの老朽化と顧客ニーズに適応する為に3ヶ月間の休業し、全面改装を行う。当時はまだ珍しかったゲート式を採用し、業務用大型車を敬遠し、自家用車を主にして、顧客拡大を計った。その結果、現金客を中心として、飛躍的に販売量が伸長した。併設店としてファミリーブティック「私の部屋」を開業した。東京自由が丘に本社を置くFC店であったが、ガソリンスタンド併設店としては、全国でも類がなく、マスコミ・専門誌等の取材を受けた。
ガソリンスタンドと生活雑貨の組み合わせは、想定以上の相乗効果を得て、現在に至っている。
平成5年、アンティークギャラリー「ノースポイント」開業。
生活雑貨「私の部屋」開業を期に、エネルギー産業と“うるおいのあるライフスタイル”のお手伝いを、という2本柱が誕生した。雑貨の情報を得るうちに英国アンティーク家具の魅力に魅かれ「アンティークギャラリー ノースポイント」を開業。
イギリスからの直接輸入・販売を手がけることになった。
消費型のエネルギー産業では気付かなかったたくさんの示唆を得、それがまたそれぞれの事業にフィードバックされた。
平成6年3月、株式会社三田商会に改組
資本金1000万円。
今後のこと
昭和30年代から、約50年間に渉って、会社創立以来歩を同じくするように成長・発展を遂げて来た自動車用燃料販売については、昨今のセルフサービススタンドの台頭もあり、なかなか厳しい状況ではあるが、近未来のバイオ燃料他、燃料電池等の代替エネルギーの開発に合わせて、大きな業態変化が起きて来るものと思われる。
弊社としては、必需品の燃料を販売するガソリンスタンドから一歩進めて「お客様にとって心地よい」ガソリンスタンドを標榜しながら、なくてはならない車のオアシスとなれるよう、精進していきたい。
また、ホームエネルギー部門についても、薪から石炭、木炭、練炭、豆炭、そして石油コンロと目まぐるしく主燃料が交替し、30年代ガスコンロが普及するに至って以来、家庭燃料の主役の座は続いているが、昨今の電化攻勢や次世代の代替エネルギー(ソーラー、燃料電池等)に対しても、柔軟かつ迅速に対応していきたい。
生活関連部門も三田商会のひとつの顔として、時代にあった業態変化を遂げていきたいと思っています。
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